半導体製造プロセスの基礎と実際《設計からライン管理まで》
講座概要
近年、世界の半導体市場は急速に拡大しており、我国でも国家戦略的な重要産業として位置づけられています。また、高機能デバイスの製造プロセスには、高い技術水準と競争力が求められています。
これらのプロセス技術の基礎を幅広く理解することにより、各種トラブルへの対処および効率的な技術開発が可能となり、歩留まり改善や生産性向上へと繋がると考えます。
本セミナーでは、半導体デバイス製造に携わる技術者の方々を対象に、各基本プロセスの主要技術や最適化事例について概説します。また、代表的なトラブル事例と対策を紹介します。
初めて半導体プロセスに関わる方々の入門講座としても適しています。
本セミナー時間内に、受講者の方々の日頃のトラブル相談・技術開発相談*にも応じます。*当日のセミナーはZOOMで行うため、質問はブレイクアウトルーム(講義室とは別室扱いのオンライン質問のための部屋)の使用も可能です。ご希望がある場合は事前に事務局にご相談ください。
期待される効果
- 半導体製造に必要なプロセス技術の基礎知識の習得
- プロセスフローとキーテクノロジーの理解
- 必要となるメカニズムの基礎的理解
主な受講対象者
- 半導体デバイスに関わる技術者、製造装置、素材、材料分野の技術者
- 半導体プロセス分野の技術管理および設計担当者
- デバイスプロセスの基本学習希望者
※社員の半導体技術に対するベース学習や、大学等の教育研究機関でのスタートアップ学習にも対応しています。
必要な基礎知識
- 半導体の基礎、および物理化学の基礎
セミナープログラム(予定)
1.各種半導体デバイスの基礎(半導体産業の特徴、各種デバイス概論、歩留まり)
2.デバイス加工の最適化(回路設計、シフト量、ハイブリッド処理)
3.半導体基板(単結晶、多結晶、薄膜化)
4.前処理(クリーンネス、RCA洗浄、致命欠陥、表面エネルギー)
5.酸化(Deal-Grove理論、酸化種、エリンガム図)
6.不純物導入(拡散法、イオン注入法、LSS理論、アニーリング)
7.薄膜形成(VWDB核生成理論、めっき、蒸着、スパッタ、LP-CVD)
8.リソグラフィー①(レジスト技術、レイリーの式、重ね合わせ)
9.リソグラフィー②(ウエット/ドライエッチング、レジスト除去)
10.配線技術(多層配線、マイグレーション)
11.保護膜形成(CMP技術、透湿性)
12.実装技術(CIP、Pbフリーはんだ、Au/Alワイヤーボンディング)
13.パッシベーション(ソフトエラー、セラミック、モールド)
14.信頼性評価(活性化エネルギー、アレニウス則、ワイブル分布、寿命評価)
15.クリーンルーム管理(浮遊微粒子、フィルタリング、動線制御)
16.プロセスシミュレーション(コーティング、気流、応力集中、電流分布など)
17.製造ライン管理の実際(タクトタイム、歩留まり、月産量見積もり、コスト計算など)
18.質疑応答(日頃のトラブル・研究開発相談にも応じます)
《参考資料》
- 塗膜トラブルQ&A事例集(トラブルの最短解決ノウハウ)
- 表面エネルギーによる濡れ・付着性解析(測定方法)
その他
【複数名受講割引あり】
同一企業様から複数名同時にお申し込み頂くと、人数に応じて下記割引が適用されます。
[2名様⇒20%、3名様⇒30%、4名様⇒40%、5名様以上⇒50% の割引となります]
講師プロフィール
河合 晃(かわい あきら)
アドヒージョン株式会社 代表取締役社長
(会社HP: http://www.adhesion.co.jp/ )
国立大学法人長岡技術科学大学名誉教授
三菱電機(株)ULSI研究所にて10年間勤務し、電子デバイス開発・試作・量産移管・歩留り・工場管理の業務に従事し、半導体デバイスの高精度な微細加工、コーティングおよび表面処理技術開発に従事した。
その後、長岡技術科学大学にて勤務し、微細加工、機能性薄膜、表面界面制御、ナノデバイス、クリーン化技術などの先端分野の研究を実施してきた。各種論文査読委員、NEDO技術委員、国および公的プロジェクト審査員などを歴任。
現在、長岡技術科学大学名誉教授、ならびに技術コンサルティング会社として、アドヒージョン(株)代表取締役社長を務める。
著書33件、受賞多数、原著論文166報、国際学会124件、特許多数、講演会250回以上、日本接着学会評議員、応用物理学会会員、産学連携・技術コンサルティング実績150社以上