フィルム製造(溶融製膜・溶液製膜)における
技術課題とトラブル対策
PETとTACフイルム製造を中心とした製膜プロセスや設備、現場で発生するトラブル事例などを学ぶ
講座概要
光学部材や電子材料として使用される、PETおよびTACを中心とした工業用プラスチックフィルムの製造方法および製造技術について学びます。
代表的なフィルム成形方法である、溶融製膜方法および溶液製膜方法について、その原理や設備内容、技術の特徴や製造での注意点などをやさしく解説します。
さらに、機械特性を高めるためのフィルム延伸技術、光学特性を維持するための流延技術、膜厚や平面性などの高品質を得るための技術など、そのキープロセスも説明するとともに、溶融製膜と溶液製膜の違い・比較、延伸、広幅化・高速化・極薄化など、現在から今後の課題や技術動向についても紹介します。
また、実際に発生するトラブル事例も多数紹介し、そのための対策例についても学ぶことで、より理解を深めることができます。
期待される効果
- フィルム成形(製膜・延伸)に関する全般知識、技術概要の把握
- 溶融製膜、溶液製膜に関する基礎/実践知識
- 実際の現場におけるトラブルとその対策例の理解
主な受講対象者
- フィルム製造技術を担当している技術者、研究者
- フィルム成形に関心のある方、学びたい方
セミナープログラム(予定)
1. フィルム材料の概要
1-1 はじめに
1-2 要求される重要ポイント
1-3 各種フィルム材料と用途2. フィルム成形技術の概要
2-1 製膜工程全般
2-2 溶融製膜と溶液製膜
2-3 延伸
2-4 その他工程3. 溶融製膜技術
3-1 全体フロー
3-2 重合・ペレット化
3-3 押出技術
3-4 延伸技術
3-5 インラインコート
3-6 今後の課題
3-7 トラブル事例と対策
3-8 特許から見た技術動向4. 溶液製膜
4-1 全般・製造全体フロー
4-2 TACフィルムの特徴
4-3 溶解工程
4-4 流延工程
4-5 後工程
4-6 工程上の留意点
4-7 トラブル事例と対策
4-8 特許から見た技術動向5. 補足
*ドライラミネートなど
講師プロフィール
小川 正太郎(おがわ しょうたろう)
ホサナ技研 代表
2018年半ばまで、富士フイルム株式会社に所属し、フィルム製造を中心とした生産技術開発に関わり、生産性向上、品質安定化、コストダウンなどに従事。
在籍中に、米国ミネソタ州立大学にて塗布流動の研究、海外メーカでの製造立ち上げ、新規製造技術の開発、九州大学など多数の大学との共同研究、写真/印刷・電子/光学・医療等の分野における新商品開発などを経験。
同社を早期退職後、技術アドバイザーや技術顧問として、これまで10社以上にて製造技術の支援を行ない、現在に至る。