アナログフロントエンドの設計手法やノイズ対策を伝授!
アナログ・デジタル混在回路の基礎と設計手法
講座概要
IoT(Internet of Things)に必須のセンサ基板のように、多くの電子回路はアナログ回路とデジタル回路が混在しています。そのため、電子回路を設計するためには、アナログ回路とデジタル回路の両方の知識が必要になってきます。
最近はデジタル回路の信号処理の高速化に伴い、デジタル回路で発生するノイズが問題となっています。
一方、アナログ回路ではmVやμV単位の微小電圧の信号を扱うことがあるため、デジタル回路から発生するノイズの影響を受けない設計を行わなければいけません。
本講座では、デジタル回路である論理回路やアナログ回路のオペアンプなどの動作原理、応用回路などを解説します。講座の後半ではセンサ基板に実装されているプリアンプ回路やフィルタ回路、マイコン周辺回路の設計手法を解説し、受講生の皆様にアナログ回路とデジタル回路の理解を深めていただきます。
さらに、アナログ・デジタル回路混在のノイズ対策のポイント、注意点を詳説します。
電子回路設計の経験が少ない方でもデジタル回路やアナログ回路の設計手法を習得することができる実用的な講座のため、 ご自身の設計業務にすぐに活用可能で大変お勧めの講座です。
期待される効果
- アナログ回路とデジタル回路の設計手法を基礎から習得することができる
- アナログ回路とデジタル回路の設計ポイントや注意点を自らの設計業務に応用することができる
- センサ基板などのアナログフロントエンドの回路構成や設計手法を習得することができる
主な受講対象者
- アナログ回路またはデジタル回路の設計経験が少ない技術者
- 電子回路設計の基礎を復習したい技術者
- センサ基板などアナログ・デジタル混在の製品開発に従事する技術者
セミナープログラム(予定)
1.センサ基板の構成
1.1 アナログフロントエンド
1.2 プリアンプの必要性2.論理回路の基礎~組み合わせ回路~
2.1 CMOS論理回路
2.2 組み合わせ回路の設計手法
2.3 組み合わせ回路の応用回路(セレクタ回路、デコーダ回路)3.論理回路の基礎~順序回路~
3.1 フリップフロップ(D型フリップフロップ、メタステーブルなど)
3.2 順序回路の設計手法
3.3 順序回路の応用回路(トグルカウンタ、シフトレジスタなど)4.オペアンプの使用方法
4.1 オペアンプの基礎(増幅回路、イマジナリーショートなど)
4.2 オペアンプの応用回路(トランスインピーダンスアンプ、定電流回路など)5.プリアンプ回路の設計手法
5.1 オペアンプのノイズ発生要因と対策
5.2 低ノイズのプリアンプの設計手法6.フィルタ回路の設計手法
6.1 フィルタ回路の種類
6.2 RCフィルタの設計手法7.マイコン周辺回路の設計手法
7.1 リセット回路
7.2 発振回路
7.3 A-Dコンバータ8.アナログ・デジタル回路混在のノイズ対策
8.1 デジタル回路のノイズ発生メカニズム
8.2 デジタル回路のノイズ低減手法
8.3 レイアウトパターンの注意点
講師プロフィール
髙瀨 弘嗣(たかせ ひろし)
デルタテックラボラトリ株式会社 代表取締役
- 1989年~2003年 富士通ヴィエルエスアイ株式会社(現 株式会社ソシオネクスト)
- 2004年~2012年 ソニーイーエムシーエス株式会社(現 ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ株式会社)
- 2012年~2020年 EV(電気自動車)開発会社
- 2020年~ デルタテックラボラトリ
LSI設計会社では、SCSIプロトコルコントローラ、IEEE1394シリアルバスコントローラなどの特定用途向け汎用品(ASSP)の開発を担当。
業務用機器の設計製造会社では、フロントプロジェクター、業務用カメラ用電子ビューファインダー、業務用モニターなどのセット設計、電子回路設計を担当。
EV開発会社では、電動三輪車のECU基板設計、システム設計を担当。
30年以上のエンジニア経験があり、LSI(RTL)設計から電子回路設計、セット設計、車両システム設計まで、幅広い技術領域について高度な知見を有しています。