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分光エリプソメトリー 徹底解説講座
受付中

分光エリプソメトリー 徹底解説講座

基礎から理解し、実務に活かす測定・解析のポイント

  • 日程
    2026/10/23(金)
    10:00~16:00
  • 場所
    オンライン受講
  • 定員
    -
  • 受講料
    49,500円
    (税抜価格:45,000円)

セミナー詳細

分光エリプソメトリーは、スペクトルが持つ豊富な情報量を活かした薄膜の膜厚測定や、膜質・光物性評価が可能で、非接触、高精度、測定が簡便などの利点から、精密な薄膜評価を必要とする様々な分野で広く利用されている。しかし、測定パラメーターの意味が分かりづらいこと、光学モデルを用いた解析が直感的に理解しづらいこと、偏光、干渉、誘電関数といった光学や光物性の基礎知識が必要なことなどから、十分に使いこなすのは容易なことではない。

 

本講習では、分光エリプソメトリーの基礎から応用、そして測定・解析ノウハウまでをビジュアルに系統立てて解説する。

始めに、光物性の基礎である誘電率、屈折率の本質について理解し、分光エリプソメトリーの基礎と原理をステップバイステップで学んでいく。次に、フィッティング解析のデモンストレーションを通して、解析の進め方、光学モデル構築のポイントを実践的に学習する。さらに、多層膜、有効媒質近似、表面ラフネス、光学異方性膜など、より複雑なサンプル系の解析事例から測定・解析ノウハウを学ぶ。

主な受講対象者

  • 分光エリプソメトリーを基礎から学びたい方。
  • これから分光エリプソメトリーを始めたいとお考えの方。
  • 「Cauchyモデルしか使ったことがない」、「膜厚しか求めたことがない」など、現状の測定解析を改善したい方。
  • 分光エリプソメーターをもっと活用したい方。

 

期待される効果

  • 分光エリプソメトリーのみならず、光学現象の物理的理解、光物性の知識が習得でき、分光エリプソメトリー解析の全体を鳥瞰図的に理解することができます。
  • 光学モデルや誘電関数の意味を理解して、エリプソメトリー解析を行えるようになります。
  • サンプルに対してより適切な光学モデルを構築できるようになります。
  • 分光エリプソメトリ―を用いた、薄膜・表面に関する様々な特性・物性の評価・解析ノウハウを習得することができます。

 

セミナープログラム(予定)

1.イントロダクション
1-1 本講習の目的
1-2 薄膜解析と分光エリプソメトリー
1-3 分光エリプソメトリーの特徴と用途

2.物質と光の相互作用
2-1 分極と屈折率
(1)分極,電気双極子振動,電気双極子放射
(2)波の重ね合わせ原理と波の加算
(3)Lorentz振動子モデルの誘電関数
(4)屈折率分散の起源
2-2 なぜ分光なのか(分極と分光スペクトル)
(1)分極機構と光の周波数
(2)共鳴周波数が異なる分極の重ね合わせで誘電関数の形が決まる
(3)誘電関数と光学定数スペクトル
(4)屈折率の正常分散領域の意味
2-3 偏光,光の反射,透過,屈折
(1)p偏光とs偏光(偏光の定義)
(2)直線偏光,円偏光,楕円偏光
(3)反射/屈折の法則とフレネル係数
(4)偏光反射の入射角依存性とブリュスター角の物理的な意味
2-4 薄膜の干渉
(1)薄膜中の光の伝搬と干渉
(2)薄膜の光学モデルと振幅反射係数・振幅透過係数
(3)多層膜への拡張

3.分光エリプソメトリー
3-1 エリプソメトリーの測定原理
(1)光の反射に伴う偏光変化
(2)偏光解析関数と偏光解析パラメーター
3-2 偏光解析パラメーターの表記法
(1)振幅比角Ψ、位相差Δと偏光状態(Ψ-Δチャートの読み方)
(2)なぜ薄膜の光学定数は決定しづらいか
(3)ポアンカレ球による偏光状態表示
3-3 単一波長から分光へ
(1)単波長エリプソメトリーの制約
3-4 エリプソメーター
(1)エリプソメーターの基本構成(回転検光子型・回転補償子型・位相変調型等)
(2)回転検光子型エリプソメーターにおけるΨ、Δ測定
(3)各種エリプソメトリー測定法の特性と長所/短所
3-5 誘電関数モデルと屈折率スペクトルの関係
(1)3つの共鳴吸収タイプと誘電関数モデル
(2)光学定数スペクトルの表現形式
(3)SellmeierモデルとCauchyの分散式
(4)Kramers-Kronigの関係式
(5)フリーキャリアを記述するDrudeモデル
3-6 分光エリプソメトリー解析の流れ
(1)スペクトルフィッティング解析の重要性
(2)データ解析の流れ
(3)光学モデルの構築
(4)フィッティング誤差関数
(5)フィッティング解析のポイント

4.測定の実際と解析上のポイント
4-1 透明基板上の薄膜解析
(1)チタニア(TiO2)膜の光学定数測定
(2)膜質に左右される屈折率の値
(3)透明基板測定における薄膜解析の留意点と基板裏面反射対策
(4)吸収膜の解析:金属薄膜の光学定数決定
(5)多層膜解析:フォトニック結晶用多層膜の解析
4-2 半導体基板上の薄膜解析例
(1)測定条件の設定(シリコン基板上の熱酸化膜を例に)
(2)測定解析例:フォトレジスト
(3)測定解析例:AlGaAs超格子構造
(4)測定解析例:薄膜トランジスタ
(5)測定解析例:レーザーアニール結晶化ポリシリコン
(6)測定解析例:フラーレン膜
(7)表面ラフネス
(8)有効媒質近似(EMA):Bruggemanモデル,Maxwell Garnettモデル
(9)EMAの応用:表面ラフネス,HgCdTeの混晶比,a-Si界面中間層など
4-3 高度な解析例
(1)屈折率傾斜膜の解析:Ta2O5膜,ITO膜,SiC膜
(2)吸収膜の測定解析
(3)広帯域化が進む分光エリプソメトリー:赤外領域における光学定数解析
(4)光学異方性膜:ポリマー膜など
(5)光学異方性基板上の薄膜解析

5.まとめ

質疑応答

備考

【複数名受講割引あり】

同一企業様から複数名同時にお申し込み頂くと、人数に応じて下記割引が適用されます。
[2名様⇒20%、3名様⇒30%、4名様⇒40%、5名様以上⇒50% の割引となります]

講師プロフィール

田所 利康
田所 利康

有限会社テクノ・シナジー 代表取締役
博士(工学)

1980年立教大学理学部物理学科卒。
日本分光株式会社、ジェー・エー・ウーラム・ジャパン株式会社、神奈川科学技術アカデミー、株式会社オプトクエストを経て2004年より現職。
光計測機器・分光解析アプリケーションの開発・製造・販売・コンサルティングに従事。
専門は分光学、分光エリプソメトリー、波動光学、光計測、近接場光学。
 

 

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