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化粧品ビジネスの課題と成功要因を探る、
新たな顧客価値の創造から企業成長へ
《何を変え、何を残すのか? どのような感動体験をデザインするのか?》
講座概要
VUCAの時代を迎えるとともに、世の中は両極化が進んでいます。一方で、顧客の価値観・生き方の多様化とSDGsに代表される社会価値意識が大きな広がりを見せています。
化粧品ビジネスはコロナ禍で大きな打撃を被ったものの、産業としての魅力度は依然として高く、多くのベンチャー企業の参入が続いています。一見、業界としての参入障壁は低いように思えますが、すでに多くの商品やサービスが溢れている市場において、ヒット商品を生み出すことはもちろん、ビジネスとして成長し続ける成功するために検討すべき課題は多いのが現状です。また、化粧品に限りませんが、顧客の商品選択の基準も従来の「機能的価値」から「意味的価値/体験価値」に移行し、優れた技術を応用した商品が必ずしもヒットするとは限りません。
本セミナーでは、化粧品ビジネスの特徴と動向をファクトベースで様々な観点からを正しく理解して、ビジネスの成長に向けた課題と成功要因を探ります。
社会価値を高めつつ、技術視点だけでなくマーケティング要素も加えた新たな顧客価値創造のヒントが満載のセミナーになっています。
講師は、化粧品企業での化粧品研究開発に係る豊富なマネジメントのみならず、他業種の事業開発・推進サポートに携わった経験や経営者としての視点も有しており、ゆくゆくは御社の企業成長へ一石を投じることとなる講義内容は必見です。
主な受講対象者
- 主に化粧品ビジネスに携わる企業の化粧品開発部門(事業部門を含む)、研究企画部門の部門長、管理職、リーダー
- 新たな化粧品の価値づくりの課題と方向性、具体的な手法を知りたい。
- 現在、社会がどのような方向に向かい、顧客が化粧品開発において企業(特にR&D部門)に求めているかを知りたい。
- 化粧品開発技術者に求められる要件や心構えを知りたい。
期待される効果
- 1.化粧品の市場動向、企業を取り巻く環境の変化を踏まえた今後の事業経営のあり方
- 2.化粧品ビジネス、化粧品の特性(機能的価値+意味的価値)、及び開発における課題
- 3.化粧品の価値創造の方法(商品・事業コンセプト 他)
- 4.化粧品開発テーマの設定の視点(顧客価値起点・自社コア技術起点他)
- 5.異業種ネットワークを活用したオープンイノベーションのあり方
- 6.化粧品開発技術者としての心構え
セミナープログラム(予定)
1. VUCA時代を迎えて(社会変化の加速)
1-1 外部環境の変化を直視する(両極化の時代・VUCAの時代)
1-2 ESG、SDGs、CSV経営と自社独自性の提案
・日本化粧品工業会のサスティナビリティ指針
・化粧品業界におけるSDGsへの取り組み 他
1-3 未来志向の経営(パーパス経営)2.化粧品ビジネスの特性
2-1 国内外化粧品産業の現状と展望
・日本の化粧品市場の特徴
・激変する化粧品流通
・アジア化粧品メーカーの台頭 他
2-2 化粧品ビジネスの特性
・化粧品ビジネスの特性
・化粧品業界のEC化
・化粧品業界の5F分析 他3.顧客価値の創造
3-1 顧客価値創造の時代
・DX推進(資生堂のケース【事例】) 他
3-2 化粧品開発に求めること
・徹底的な顧客視点の追求
・不の解消と新たな提供価値の創造
・化粧品に求められる品質と開発の方向性 他
3-3 化粧品における意味的価値と顧客体験価値
・機能的価値競争から意味的価値の共創へ
・顧客体験価値を高める
・顧客価値を有用性情報に落とし込む(資生堂のケース【事例】) 他4.新たな化粧品の価値開発
4-1 顧客インサイト起点の価値開発(マーケットイン)
・顕在ニーズと潜在ニーズへの対応
・商品コンセプトの作成(資生堂のケース【事例】) 他
4-2 自社コア技術を活かした価値開発(プロダクトアウト)5.イノベーションを生む研究開発テーマのマネジメント
5-1 研究開発テーマのマネジメント上の課題
5-2 良い研究テーマを生むマネジメントの姿勢
・イノベーションを起こすキーポイント
・ステージゲート法からステージサポート法へ 他
5-3 オープイノベーション(知の探索)の成功要件
・オープンイノベーションの推進(資生堂、コーセー、花王他のケース【事例】)
・オープンイノベーション成功の要件 他6.化粧品開発者の心得と組織風土の改革
・ダイバーシティの推進
・なぜ、ヒット商品やロングセラー商品が生まれにくいか? 他
講師プロフィール
植村 真樹(うえむら まさき)
日本化粧品技術者会 東日本支部事務局長
元 株式会社資生堂 フロンティアサイエンス事業部長
- 2011年 資生堂医理化テクノロジー株式会社 代表取締役社長
- 2015年 株式会社資生堂 フロンティアサイエンス事業部長
- 2020年 同 フロンティアサイエンスイノベーションセンター長
1987年慶應義塾大学大学院理工学研究科修士課程修了。同年株式会社資生堂入社。
基礎科学研究所にて新規医療用医薬品の開発研究に従事。その後、研究管理部、R&D戦略部にて17年間にわたり全社R&D戦略の策定、研究テーマの企画・推進に係る仕組みの構築、技術人材の採用・育成、風土改革、総務管理業務(HR、設備・環境、予算関連等)等、R&Dに関する業務全般を担当。
2011年資生堂医理化テクノロジー株式会社代表取締役社長として、株式会社資生堂のクロマト事業関連会社の経営全般を担当。2015年株式会社資生堂フロンティアサイエンス事業部長として13事業をマネジメント。
(尚、会社経営方針の転換により、全担当事業の他社への事業譲渡や終売を推進・完了)
2020年フロンティアサイエンスイノベーションセンター長として新規事業開発部門(研究所)を担当。
一般社団法人企業研究会R&Dマネジメント交流会議アドバイザー。
(著書・執筆他)
- 「これからの新しい化粧品・美容の価値について」(フレグランスジャーナル)
- 「研究開発テーマの選択・評価とその判断基準、見極め方」(技術情報協会/共著)
- 「研究開発テーマの探し方・選び方と評価の仕方/資生堂における研究開発テーマの発掘・選択と評価手法」(技術情報協会「研究開発リーダー」) 他