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2024年1月25日開催 アイアール技術者教育研究所 公開セミナー
無線機器の特徴・特性を知ることで自社業界の潜在ニーズをつかむ
新事業への展開につなげる無線・通信技術の概要
《無線・通信機器開発で何を必要としているのか》
《無線・通信機器開発で何を必要としているのか》
講座概要
昨今ではパソコン、ワイヤレスイヤフォンなどあらゆるモノが無線化されており、社会の中で当たり前になっている。さらに、自動車の自動運転やドローンなど無線技術が使われる場面がますます多くなろうとしている。今や無線技術はなくてはならないものであるが、一方で無線を意識することがない社会と言える。
そのような中で、様々な事業分野では、なおいっそう無線の高度化が進むことにより、企業製品(部材、材料など)も、少なからず無線を意識せざるを得なくなる状況になっていく。実際、光電融合、5Gやその先にある6Gなどが社会に及ぼす影響は非常に大きい。
そのため、最近では、製品開発においては5G、6G、光電融合分野に進出しようとしている企業や、無線を活用した新製品・新事業開発を考えている企業が多い。
本セミナーでは、無線、通信、電気電子といった技術の詳細を知らないまでも概要をおさえることで、自社製品を多分野へ応用させる道筋をつける。
主な受講対象者
- 各種メーカ(電気メーカ、部材メーカ、材料メーカ等)の技術者、チームリーダ
- 幅広く事業企画を検討されている技術者・管理者
- 電気電子の知識は高校の物理程度もしくは大学で少しかじった程度で興味のある方
- 新規事業企画のための調査の一環として無線事業の情報を入手したい方
期待される効果
- 無線・通信技術が使われているモノや分野を意識できるようになる
- 無線・通信の概念を理解し、その結果、自分たちの製品価値を別観点で理解できるようになる
- 今後担当する製品において、無線・通信装置に関する留意点を意識できるようになり、自社開発設計に活かすヒントを手に入れることができる
セミナープログラム(予定)
1.一般事例紹介
通信技術の使われている分野の事例
1.1 社会で必要な通信技術
電話網、インターネット
1.2 交通・移動手段での通信技術
航空、海上・船舶、列車、道路・自動車
1.3 日常的な通信技術
住宅用の通信、パソコン、TV、リモコン、EC2.通信成立の条件
電気の性質、電波の性質
2.1 伝送特性
通信環境、ノイズ、外乱
2.2 伝送品質
波形、損失、通信帯域、通信速度
2.3 伝送内容
信号レベル、伝送情報
2.4 伝送方法
有線・無線の各要求3.今後想定される技術課題
信号伝送速度等
3.1 屋内の快適性、最適性
ケーブルレス、省電力、防災
3.2 遠隔制御での応用
高速通信、低遅延
3.3 移動体への展開
無線通信の信頼性(通達性、確達性)
3.4 通信のレジリエンス
ネットワーク、接続数、回線輻輳4.全般質疑応答
章ごとにも都度質疑応答を入れる予定
講師プロフィール
田口 恵一(たぐち けいいち)
コスモICT イノベーション 代表
無線通信技術コンサルティングエンジニア
無線技術で未来創造ナビゲータ / ICT最適化プロデューサ
- 1989年4月~2017年7月 日本無線株式会社 特機事業部
- 2017年8月~2021年8月 株式会社XrossVate、スタック電子株式会社、日本ソルテック株式会社 など
- 2022年10月 コスモICT イノベーション
無線機メーカの電気技術部門に約30年所属し無線通信機器開発を多数経験。
無線通信を軸に通信技術コンサルティング、電気製品の有用性・価値を展開。
通信関連で20数件の特許を出願し、様々な無線通信装置に適用。
無線・有線装置のシステム、情報通信技術、回路設計、EMI、顧客への技術・製品提案。部下指導、技術教育、労務管理、原価管理、業務改善、利益率改善等にも知見あり。
会社員の時、技術追求での高性能製品開発を行ったが、顧客の100%満足を得られなかった。
顧客と共に運用試験を実施した結果、求めている使い勝手とは焦点が微妙にずれていることに気づかされた。その後は、設計の前段階で真に要求される運用に適した仕様検討により、顧客の満足度が向上し、技術は最新で無く、最適であることが最も重要である事を学んだ。
製品開発において大切な事は、技術第一主義でなく、運用第一主義が重要な思想である。
この経験から、「ニーズは、最新でなく、最適にある」ことを念頭に活動推進中。