講座受講後の実務応用に配慮した約200ページのテキスト・
約30個のLTspice回路ファイルを使用して講座を受講していただきます
LTspiceで学ぶ電子部品の基本特性とSPICEの使いこなし
講座概要
LTspiceを使用して、電子部品の基本特性とLTspiceの使いこなしを学ぶことができる講座です。
- 設計や評価などの実務に必要な定量的な理解を深めるため、L,C,MOSFETの基本特性について数式を使用して定量的に解説します。
- 数式の理解が不十分であっても感覚的な理解が得られるようにSPICEを使ったtransient解析、AC解析、FFT解析をあわせて行う構成です。
- L,Cの周波数特性、CMOSICのチャンネル長、幅、しきい値、温度依存性などをSPICE解析しながら理解することができます。
- SPICE解析を行う上で必要となる電圧源・電流源の使い方、MOSFETのコンパクト、ビヘイビア、S-parameter、IBISモデルについて詳細を解説します。
- SPICEモデルのライブラリ化、measure(データ読み取り・演算コマンド)やraw fileの活用方法を実際のシミュレーション結果を使用して手順を追って説明します。
講座受講後の講師への質問は期間・内容とも制限を設けずに受け付けます。
※LTspice:アナログ・デバイセズ社配布の無償使用可能・無制限のSPICEシミュレータ
期待される効果
回路設計、レイアウト設計、評価に必要な下記の定量的な知識と能力を身につけることができる。
- 部品(インダクタンス,キャパシタンス,MOSFET,CMOSIC)の基本特性の定量的理解とSPICEモデル化
- SPICE(LTspice)のtransient解析、ac解析、FFT解析
- LTspiceの操作方法、モデルライブラリ化などの基本的な使いこなし
- SPICEで使用されるコンパクトモデル、ビヘイビアモデル、S-parameterモデル、IBISモデルの概要と得失
主な受講対象者
- 回路設計担当者、レイアウト設計担当者、EMC関連業務に携わる方
- LTspiceの実用的な使い方をマスターしたい方
- インダクタ、キャパシタ、MOSFET、CMOSICの基本特性を定量的に学びたい方
※LTspiceの使用経験がない方は配布するテキストを参考にして、LTspiceのインストール~起動確認を行ってから受講ください。
★本講座の受講により、関連する次の講座受講に必要な前提知識を習得できます。
受講の際の持ち物
- LTspiceの使用経験がない方は配布するテキストを参考にして、ご利用のPCにLTspiceのインストール~起動確認を行ってから受講ください。
セミナープログラム(予定)
1. セミナー概要
・講座の狙い、到達目標
・講座内容2. SPICEについて
・SPICE概要
・SPICEの解析領域
・SPICEのできること、できないこと
・LTspiceを業務で使用する場合の注意点3. LTspiceの入手とインストール
・インストーラ入手とインストール
・サンプル回路・ライブラリファイル構成
・インストール
・関連情報の入手4. LTspiceを動かしてみよう
・注意点など
・ショートカットキー
・基本設定
・解析回路の作成
・transient解析1
・transient解析2
・ac解析
・グラフスケールの合わせ方5. インダクタ
・インダクタンスの理論式
・ソレノイドインダクタの理論式
・表面実装インダクタの構造、等価回路と周波数特性
・配線に寄生するインダクタンスの理論式
・リターン層と寄生インダクタンス
・シミュレーションでの注意点6. キャパシタ
・平行平板キャパシタの理論式
・セラミックキャパシタの構造、等価回路と周波数特性
・容量のDCバイアス依存性とDynamic Capacitor Model7. MOSFET,CMOS IC
・MOSFETの構造と理論式
・CMOS Inverter等価回路と構造
・CMOS Inverter静特性と過渡特性
・Buffer Inverter Un buffer Inverterの違い
・プロセスコーナモデルと消費電流、動作スピード
・ESD破壊8. 電圧源・電流源の便利な使いかた
・電圧制御電圧源
・電圧制御電流源9. SPICEにおけるモデルの違い
・compact model と behavior model
・S-parameter model
・IBIS model
・IBIS modelの限界と新しいmodel10. モデルのライブラリ化
・モデルのLTspiceへの導入方法
・ライブラリ関連ファイルに関する知識
・.libと.symのあるモデルのLTspiceへの導入方法
・.modだけのモデルのLTspiceへの導入方法11. その他の機能
・.measure (グラフ読み取り・演算コマンド)
・rawファイルを使った.measure処理による計算
・シミュレーション結果のexportappendix
1. オシロスコープによる波形測定
・帯域
・補正回路
・信号源インピーダンスと測定負荷
・寄生インダクタンス,キャパシタンスの影響2. LC共振
3. S-parameter 追加説明
講師プロフィール
青木 正(あおき ただし)
TEQ Consulting 代表
- 半導体メーカー(8年)
光半導体の信頼性技術,CMOSICの回路設計 - 光学・OA機器メーカ(34年)
購入半導体の品質保証システムの構築(10年)
信頼性評価,故障解析,製造工程評価,事業部開発支援
ディスプレイモジュール開発設計(14年)
シミュレーションモデル開発,ドライバIC開発,電気系開発設計
特殊エリアセンサーの開発,エリアセンサーの製品技術,品質保証(5年)
社内電気系研修コンテンツ開発・講師(5年)
SPICEシミュレーション,電磁気学,信頼性設計,熱設計,計測技術,ESD対策 - コンサルタント事務所設立(4年)
電気系設計設計開発社向けセミナー(EMC設計,SiPi設計,熱設計,信頼性設計など)
コンサルティング(シミュレーションモデル開発,SiPi 設計,EMC設計,信頼性設計)
技術人材開発に関するコンサルティング