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セミナー情報

圧縮・引張り・ねじりばねの計算手法と トラブルを防ぐ設計・評価実務の勘所
受付中

圧縮・引張り・ねじりばねの計算手法と
トラブルを防ぐ設計・評価実務の勘所

《カタログ選定から脱却し、強度・寿命・信頼性を自らコントロールする設計力を磨く 》

  • 日程
    2026/10/15(木)
    10:00~17:00
  • 場所
    オンライン受講
  • 定員
    15名
  • 受講料
    49,500円
    (税抜価格:45,000円)

セミナー詳細

現代の機械製品において、ばねは「エネルギーの蓄積」「振動の緩衝」「位置の保持」など、極めて重要な役割を担っています。しかし、その重要性に反して、多くの設計現場では過去の図面の踏襲カタログからの安易な選定に頼っているのが現状です。その結果、量産開始後の「へたり」や「折損」、予期せぬ「共振」といったトラブルが後を絶ちません。ばねは単純な形状に見えて、材料特性、加工プロセス(冷間・熱間)、応力修正、耐久性評価など、高度な工学的判断が凝縮された精密部品です。

 

本講座は、実務で最も多用されるコイルばね(圧縮、引張り、ねじり)を対象に、基礎概念から詳細な設計計算、そして設計書の作成法までを体系的に網羅した1日集中講座です。 単に公式に数値を当てはめるだけでなく、「なぜその材料を選ぶのか」「応力修正係数が意味するものは何か」といった本質的な理解を深めます。さらに、資料内の計算演習をベースとした実践的なワークを通じ、JIS規格に基づいた強度評価や、疲れ強さ線図を用いた寿命予測の手法を体得します。

 

講座の後半では、設計結果の妥当性を第三者に証明するための設計計算書作成のポイントを解説します。Excelによる定型化のノウハウも紹介するため、受講後すぐに自社の設計プロセスを標準化し、説明責任を果たせる設計者へ成長できます。

主な受講対象者

  • 機械設計・製図に携わる技術者
  • 機械設計の実務に携わる方で、ばねの設計知識を深めたい方
  • ばねの選定や設計計算に自信を持ちたい方
  • 設計段階でばねに関するトラブルを未然に防ぎたいと考えている方

 

期待される効果

  • JIS規格に基づく正確な計算式を用い、ばねの強度と10⁷回寿命を工学的に判定できるようになります。
  • 座屈リスクやフック部の応力集中、案内棒との干渉など、ばね特有のトラブルを設計段階で予見・回避できます。
  • 誰が見ても妥当性が確認できる「設計計算書」の作成手法を習得し、設計品質の向上と標準化を実現できます。

 

セミナープログラム(予定)

1. ばねの基礎知識と種類
1.1ばねの材料
– ばねの分類
– 熱間成形ばねと冷間成形ばね
1.2 コイルばねの形状
– 形状の違いによる金属ばねの分類
– 圧縮コイルばねとその使用例
– 引張コイルばねその使用例
– ねじりコイルばねその使用例
1.3 ばねの機能と特性
– 機能によるばねの分類
– ばね特性

2. 圧縮ばねの設計
2.1 圧縮ばねの基本
– 圧縮ばねを使用する基本構造
2.2 圧縮ばねの基本用語と補助公式
– 圧縮ばねの計算に使用する記号
– 圧縮ばねの末端形状
– ねじによる圧縮ばねの固定方法
– 製造上の用語
2.3 圧縮ばねの計算
– 圧縮ばねの基本公式
– 圧縮ばねの強度の確認
– 圧縮ばねの使用上の最大応力
– 圧縮ばねにかかるせん断応力
– 圧縮ばねの耐久性
2.4 【計算演習】スライド機構用の圧縮ばね設計の検証

3. 引張りばねの設計
3.1引張りばねの基本
– 引張りばねを使用する基本構造
3.2引張りばねの基本用語と補助公式
– 引張りばねの計算に使用する記号
– フックの形状
– ばね計算時に考慮すべき事項
– 製造上の用語
3.3引張りばねの計算
– 引張りばねの基本公式
– 引張りばねの強度の確認
– 引張りばねの使用上の最大応力
– 引張りばねにかかるせん断応力
– 引張りばねの耐久性
3.4 【計算演習】回転リンク機構用の引張りばね設計の検証

4. ねじりばねの設計
4.1ねじりばねの基本
– ねじりばねを使用する基本構造
4.2ねじりばねの基本用語と補助公式
– ねじりばねの計算に使用する記号
– ねじりばねの形状
– ばね計算時に考慮すべき事項
– 製造上の用語
4.3ねじりばねの計算
– ねじりばねの基本公式
– ねじりばねの強度の確認
– ねじりばねにかかる曲げ応力
– ねじりばねの耐久性
4.4 【計算演習】回転リンク機構用のねじりばね設計の検証

5. 設計計算結果の評価と設計書作成
– 設計計算結果のまとめと総合評価
– 設計書作成のポイントと提出要件
– 手計算による原理原則の確認と検証
– Excel等による計算の定型化と汎用化

 

講師プロフィール

鈴木 敬一
鈴木 敬一

鈴木技術士事務所 代表
技術経営修士(専門職)
技術士(機械部門・総合技術監理部門)
東京工科大学 非常勤講師

(公社)日本技術士会 正会員
(一社)日本機械学会 正会員
(一社)研究・イノベーション学会 正会員

 

  • 2007 〜 2023年: 国内メーカーにて紙幣識別装置の開発
  • 2023 〜: 鈴木技術士事務所

 
紙幣識別装置の開発プロジェクトリーダーとして、新製品の企画立案から設計、試作、評価、量産化までの一連のプロセスを主導。開発過程における不具合の解決には、設計工学の手法を活用して原因の特定と対策の立案を行う。また、コスト削減にも注力し、部品の共通化や調達先の見直しなどを推進。
現在はエンジニア教育および研修開発にも携わり、次世代の技術者育成に注力している。専門技術の講座など、グループワーク・演習を交えた実践的な研修は高い評価を得ている。

 

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