
実例をもとに事故の発生原因と対策を考えることで
化学物質管理実務の確かな基礎力を身に付ける!
化学物質事故例から学ぶ化学物質管理の基礎
講座概要
厚生労働省の調査によると、化学物質の性状に関連の強い労働災害(事故の型が有害物等との接触、爆発、火災によるもの)は、直近 10 年間で、年間 500 件前後で推移しており、減少は見られません。年間500件とありますが、実際は未報告の軽微な事故等を含めると、もっと多いと思われます。また、職業がんの労災補償の新規支給決定者は、石綿による中皮腫・肺がんを中心に年間約 1,000 人に達します。
そのような化学物質が原因の事故はなぜ発生したか、事故例の原因を探り、対策を考えることにより、化学物質管理には何をどのように対策し、注意すればいいのかが、基礎論を初めに学ぶより身に付きます。当然、事故原因と対策を考える上では、各々の化学物質の性質、取り扱いの基礎、関係法令も学ぶ必要があります。
そこで本セミナーでは、化学物質事故の実例をもとに、このような事故を防ぐにはどうすればよいか受講者も一緒に考えることにより、化学物質管理の基礎が確実に身につくような内容にしました。
私の化学物質管理の実務経験から、本セミナーで説明する化学物質管理のポイントの一部を以下に示します。
- SDSで各化学物質の性質を知ること。
- 廃液も消防法の危険物に該当する場合がある。
- ヒヤリハットは小さなことでも積極的に提出すること。
- 万一、化学物質が原因で労災が発生した場合、当事者を厳しく責めることはせず、リスクアセスメントをやりなおし原因を徹底的に究明すること。
化学物質管理の初心者の方でも安心してご受講いただけます。ぜひご参加ください。
《期待される効果》
- 化学物質を現場で正しく、安全に、また環境に配慮して使用することが出来る。
- 化学物質事故を事前に防ぐことができる。
- 化学物質関係の法規制の基礎が理解できる。
《主な受講対象者》
- 分析・試験・研究業務などで化学物質を扱っている方で経験が少ない方および経験の浅い人を指導している方
- 化学工場などの製造現場で化学物質を取り扱っている方
- 人事、総務で労務管理に携わっている方
- 事業所の環境・安全担当者
《セミナープログラム(予定)》
1.はじめに
2.化学物質が原因の事故例
(1) 事故の実例と原因、対策
① 死亡事故
➁ 薬傷、火傷
③ 中毒
④ 火災、爆発
⑤ 遅発性疾病(職業がんなど)
(2) ハインリッヒの法則
(3) ヒヤリハット3.化学物質管理の基礎
(1) 化学物質の購入と廃棄の注意点
(2) 化学物質の使用時の注意点
(3) 化学物質と法規制および法規制に基づく管理
a.毒物および劇物取締法
b.消防法
c.労働安全衛生法および労働安全衛生規則
d.化管法
e.化審法
f.その他
(4)化学物質の体内への侵入防止と保護具
(5)SDSとGHS
(6)事故の応急措置
(7)静電気対策4. 労働衛生の3管理
5. 労働災害防止について
6. 化学物質管理の現場でのポイントと注意点のまとめ
7. 化学物質関係の資格
質疑応答
講師プロフィール

山本 光一(やまもと こういち)
山本技術士・気象予報士事務所 代表
- 1981年4月 (株)ツムラ入社
茨城工場にて、主に品質管理、水質管理、化学物質管理を実施 - 2017年9月 (株)ツムラ 定年退職
- 2017年10月~2021年4月
施設・設備管理会社に勤務。公的研究機関の設備管理(主に排水処理施設の運転管理)に従事 - 2021年5月 技術士登録(上下水道部門) 山本技術士・気象予報士事務所で登録
資格
- 技術士(上下水道部門)
- 環境計量士(濃度)
- 第一種作業環境測定士(有機溶剤)
- 気象予報士
- 甲種危険物取扱者等