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エネルギーからエクセルギーへ――人と社会を動かす“有効な力”の本質

実践的なエクセルギーの計算及び解析方法

  • 日程
    【LIVE配信受講】
    2026/4/28(火)
    10:00~16:00
    【アーカイブ配信】
    2026/5/1~5/15
  • 場所
    Zoomによるオンライン講義
  • 定員
    -
  • 受講料
    49,500円
    (税抜価格:45,000円)

セミナー詳細

エクセルギーとは、「着目するシステムが環境と熱的に平衡状態になるまでに取り出し得る最大の仕事」を意味します。保存則で規定されるエネルギーとは対照的に、実際のすべてのプロセスではエントロピーが生成し、これに伴ってエクセルギーは消費されます。すなわち、エクセルギーはエネルギーの“質”の違いを定量的に評価できる指標です。エクセルギーを用いた解析により、各要素プロセスごとの損失量を明らかにし、その結果から廃熱・廃物の有効利用や製造効率・製造手法の改善に関する具体的な指針を得ることが可能となります。

さらに、エクセルギーは物質とエネルギーに共通する資源性の指標でもあり、資源の採取から製品利用・廃棄に至るまでの広い時間的・空間的スケールで、資源性の消失を定量的に把握することができます。近年、二酸化炭素削減や省エネルギー、環境負荷低減が社会的に重要な課題となる中で、エクセルギー解析はプロセス設計・システム最適化のための強力なツールとして注目されています。

本講義では、省エネルギーシステムや循環型社会の構築に向けて、エクセルギーをどのように理解し、活用できるかを学びます。基礎概念から実践的な計算方法、システム解析への応用までを、具体的な例題・演習問題を交えてわかりやすく解説します。

 

期待される効果

  • エクセルギーの意味が理解できる
  • 様々な物質やエネルギーの計算方法、それらを踏まえてシステムのエクセルギーの計算・解析方法を習得できる

 

主な受講対象者

  • プロセスシステムの設計、省エネシステムの開発従事者、LCA研究者など

 特段の予備知識は不要です

 

セミナープログラム(予定)

1.エクセルギーの概念的理解
1.1 エネルギーとエクセルギー
・エネルギーの意味と表現(示強変数、示量変数)
1.2 エントロピーが包括するエネルギー
・拡散とエネルギー
・配置エントロピー
1.3 エントロピーからエクセルギーへ
・カルノーサイクルのもたらしたこと
・環境を基準とすることの意義
・エクセルギーでわかる事,わからない事
・エクセルギー観点での社会システムの捉え方

2.エクセルギーの実践的計算方法
2.1 熱エクセルギーの計算
・伝熱に伴うエクセルギー消費
・相変態(潜熱)のエクセルギー計算
2.2 物質のもつエクセルギー(化学エクセルギー)
2.3 参照種とは
2.4 STEP1:基本物質:酸素,二酸化炭素,窒素のエクセルギー
・混合現象,気体拡散のエクセルギー
・酸素,二酸化炭素,窒素のエクセルギー
2.5 STEP2 :単体物質のエクセルギー
2.6 STEP3 :化合物の化学エクセルギー
2.7 混合気体のエクセルギー

3.システムの解析
3.1 計算のためのケース分類
3.2 ケーススタディー1:材料製造の解析
・セラミックスの製造のエクセルギー解析
・鉄の製造のエクセルギー解析
3.3 ケーススタディー2:システムの解析
・ガスタービン他

 

その他

※LIVE配信をお申込みの方は、追加料金なしでアーカイブ配信の受講が可能です。

 セミナー開催日当日(4/28)に受講可能な方は、LIVE配信での受講をお勧めします。

 開催日当日の受講が難しい方は、アーカイブ配信受講のお申込みをご検討ください。

講師プロフィール

北 英紀
北 英紀

名古屋大学名誉教授
ハルビン工程大学客員教授
株式会社ヒートピース代表取締役社長

  • 1985年3月 東京工大 大学院修士課程修了
  • 1985年4月 – 2004年3月 企業勤務(大手電機メーカー、自動車メーカー、およびベンチャー企業役員)
  • 2004年4月 – 2012年3月 独立行政法人 産業技術総合研究所(中部センター)研究グループ長
  • 2012年4月 – 2025年3月 名古屋大学 大学院工学研究科 教授
  • 2025年4月 – 現在 株式会社ヒートピース

 

資格:博士(工学)

★【LIVE配信】、【アーカイブ配信】のいずれか希望される受講形態をメッセージ欄に明記してください。

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