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電子機器における防水設計手法・中級編
≪設計テクニックと勘どころ≫
講座概要
スマートフォンを中心とした電子機器への防水機能の付与は、一般的に広まっています。この取り組みにより、電子基板の保護や故障率の低下などが実現され、製品の品質と信頼性が向上しています。防水規格と試験は製品ごとに異なりますが、防水構造の基本を習得することで、それぞれの防水規格に適した設計が可能になります。
現在、IoT/ICT機器が身の回りで増加しています。スマートフォンも技術が成熟し、防水技術に挑戦してきた結果、全機種が防水対応となりました。今後はあらゆる電子機器が防水構造を備えることが予想されます。そのために、皆様の部署においては、確固たる防水設計の知識を築いていくことが重要です。中級編では、各設計の詳細を掘り下げて解説していきます。
◆関連セミナー(鈴木崇司講師の防水設計シリーズ)
「はじめての電子機器防水設計・初級編《基礎と理論》」はこちら期待される効果
- 具体的な防水設計
- 防水手法、問題解決
主な受講対象者
- 若手設計者、構造設計既に手がけている設計者
- 防水構造にお悩みの設計者
- 会社として防水構造をしっかり構築したいマネージャー
セミナープログラム(予定)
1.電子機器と防水規格
1-1 電子機器と防水性
1-2 防水規格(防塵規格)
1-3 防水規格別の製品群
1-4 防水規格別の試験設備
1-5 防水規格を得るには
1-6 防水規格の落とし穴と対処法2.電子機器の防水構造設計の検討方法
2-1 防水構造を考慮した筐体設計
2-2 キャップ・カバー設計
2-3 防水膜・音響部
2-4 スイッチ
2-5 防水モジュール(USB、スピーカーなど)3.止水部品の設計
3-1 ガスケット、パッキン(一体型、ゲル使用)
3-2 Oリング(参照値と実使用)
3-3 防水両面テープ・接着剤
3-4 防水ねじ4.防水筐体の放熱設計
4-1 なぜ放熱を考えるのか(密閉筐体による放熱特性の低下など)
4-2 熱の3形態と熱伝導
4-3 低温火傷を回避するコツ
4-4 放熱材料の種類と選択方法
4-5 費用対効果を考慮した放熱設計5.防水計算とCAEを用いた防水設計
5-1 ガスケット・パッキン止水と隙間の確認
5-2 両面テープ 濡れ性
5-3 スイッチの押し感(クリアランス⇔干渉)
5-4 放熱シミュレーション6.エアリーク試験の設定と対策方法
6-1 エアリークテストの原理と測定方式(JIS Z 2330:2012)
6-2 エアリークテストの方法と閾値設定の考え方
6-3 エアリークの原因解明と対策実施例
6-4 エアリーク試験機の種類と代表的な機器7.防水設計の不具合例と対策手法
7-1 ガスケット設計と外観不具合
7-2 防水テープクリープ現象
7-3 防水膜のビビリ音
7-4 防水キャップ/カバーの操作感度8. 技術紹介・まとめ・質疑応答
8-1 TOM:基板防水案
8-2 撥水・ポッティング
8-3 設計支援:一気通貫開発/フロントローディングプロセスの提案
講師プロフィール
鈴木 崇司(すずき たかし)
神上コーポレーション株式会社 代表取締役CEO
構造アナリスト
- 共同技研化学株式会社 技術開発次長、品質管理次長、ラジカルプロダクト部(技術営業)次長
- 富士通株式会社 モバイルフォン事業部 機種開発チーム、CAE共通チーム、組立(VPS)共通チーム
などを経て現職。
機械設計、特に小型高密度実装が必要とされる製品について高度な知見を有しており、機構設計に必要なアクリルポリマーフィルムなど材料開発業務の経験も豊富。
設計の上流工程のみならず、製造フェーズまで含めたトータルなものづくりの知識を有している。
「匠のコンサルタント」として技術指導実績多数。